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今回は、フッ素(フッ化物)の初期の虫歯の修復力について
説明したいと思います。フッ素(フッ化物)の効能については
健康レポート第2回、97回で説明しました。
フッ素(フッ化物)の効果は、次の様に要約されます。
フッ素(フッ化物)が歯の表面の構造のエナメル質に取り込まれ、
歯の構造が強化され、虫歯菌の作り出した酸に溶け難い強い歯になること。
また、フッ素(フッ化物)には、酸で侵された歯の表面に働き、
唾液中にあるカルシウムやリン酸の様な石灰質が歯の表面に吸着される
再石灰化を促し、初期の虫歯の修復に働きます。
健康レポート第96回の図の部分を再掲載いたします。
図のAからBの経路が、後者のフッ素(フッ化物)による再石灰化です。
初期の虫歯は、この再石灰化で治る場合があります。
前提として歯面の歯垢清掃が十分にできていることが必要です。
AからBの経路は可逆的なので、清掃状態が悪ければBからAに
後戻りしてしまいます。また、即効性はないので長期間時間を要します。
下の写真は再石灰化療法で初期の虫歯が修復された例です。
初診時と一年後を比較したものです。
初めて来られた時は、歯面清掃も写真の様に良くありませんでした。
下の前歯の表面に多数の虫歯が見られます。ブラッシング指導により、
熱心に歯を磨かれるようになました。
フッ化物塗布を繰り返し1年後の状態が次の写真です。
歯の清掃状態も非常に良く、下の前歯の表面の初期の虫歯も
改善されていることが分ると思います。