第10回 虫歯にならないために(4)
5.虫歯の予防(1)
虫歯を予防するには、これまでお話してきたことを中心に食事、お口の清掃などの習慣に気を付けていただくことが大切ですが、虫歯の予防方法として、次のようなものがあります。
- @フッ素の利用
- フッ素は、酸に対する抵抗性を増し、歯が強くなります。また、唾液の中の石灰分と協力して、初期の虫歯の修復に働きます。歯科医院でのフッ素塗布がこれにあたります。
また、フッ素入りの歯磨き粉(必要なフッ素濃度を満たす歯科医院専売品の場合)の使用もこれにあたります。詳しくは、健康レポート第2回を参考にして下さい。
- Aキシリトールの利用
- キシリトールは虫歯の発生を抑制します。詳しくは、健康レポート第1回を参考にして下さい。
また、フッ素と協力して初期の虫歯の修復に働きます。食後のキシリトールガムは、唾液の分泌を促し効果的と考えられます。ただし、市販品には、キシリトール以外の糖の配合されている商品もあるようで、注意が必要です。
- BPMTC
- 歯科医院で行う虫歯と歯周病の予防処置です。予防歯科の先進国である北欧でシステム化され、広く欧米で普及している予防処置です。
歯の表面の汚れ(歯垢)は、歯ブラシなどでは容易に除去できず、薬液も効きにくい汚れとして多種多様の細菌が住み着いている細菌バイオフィルムとなっています。
PMTCは、この細菌バイオフィルムを効率よく除去する方法です。詳しくは、ホームページのデンタルエステを参考にして下さい。先進の方法ですので、もちろん健康保険の適応外です。
次回は、お子様の歯の虫歯予防について、お話していきたいと思います。→健康レポート第11回へ