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健康レポート

健康レポート58回 『入れ歯について(2)入れ歯のお手入れについて』

お口の中は、たくさんの細菌が棲みついています。
お口のお手入れを怠ると、 虫歯や歯周病になることは
よく御存じと思いますが、入れ歯も清掃を怠ると、いろいろなお口の中の病気の原因となります。
最近では、お口の中の病気の他に、特にお年寄りでは、お口の中の細菌による誤飲性の肺炎が問題になっています。

歯の表面に付着した歯垢は細菌の塊であることは、何回かご紹介いたしました。詳しくは健康レポート第36回を参考にしてください。

お口の中の細菌は、この歯垢だけでなく、舌の上の舌苔や唾などにも棲みついています。お口の中には細菌がたくさん棲みついているので、入れ歯も細菌が付着します。

お手入れを怠ると、細菌の温床になってしまいます。特に金属の留め金や入れ歯の内面は汚れが付着しやすいので注意が必要です。留め金の接している歯の面に汚れが付着しているために虫歯になることもあります。

また、入れ歯の内面に汚れが残っているために、入れ歯の内面に接している粘膜が炎症を起こす義歯性口内炎という病気になることもあります。

入れ歯は、食後には外して、清掃してください。また、夜間は外して、きれいに清掃して、コップなどの容器で、水の中に保管してください。
清掃の方法は、軟らかいブラシで丁寧に汚れを落してください。入れ歯専用のブラシを使用されるのが良いと思われます。健康レポート第53回でご紹介いたしました。
研磨剤の入った歯磨き剤を使用すると、入れ歯が傷だらけになるので避けてください。傷だらけになるためにかえって汚れが付着しやすくなります。
フォームタイプのブラッシング用の入れ歯用の洗浄剤(写真下)などの製品も作られています。研磨剤の入っていない食器洗浄用の洗剤などを少量使用するのも良いと思います。

入れ歯の清掃の仕方と洗浄剤の見本

つけ置きタイプの入れ歯洗浄剤も普及していますが、必ず、食べかすなどの汚れをきれいに落としてから使用してください。汚れが付いたままでは、充分に効果が得られません。
また、このタイプの洗浄剤には酸化剤が配合されていて金属などが酸化されて変色するものもあります。