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健康レポート

健康レポート第21回 
『お母さんとお母さんになられる方のための歯の基礎知識(1)』

妊娠すると虫歯や歯周病になりやすくなるという話を聞かれたことがあると思います。

これは、つわりなどで食事の回数が増えたり、歯ブラシを口に入れると気持ち悪くなったりするために、お口の中が清潔に保たれないことが関係しています。

歯周病や虫歯は、お口の中の細菌により起こる病気ですので、お口の中が不潔になると、虫歯菌や歯周病菌の活動が活発になるため虫歯や歯周病になりやすくなります。

また、妊娠すると、女性ホルモンの影響で、歯周病菌の一部が活発になり、歯肉の炎症が強くなり、歯周病が進みやすくなることも知られています。

さらに、歯周病菌の出す物質の作用で、低体重児出産を起こすことがあることも知られています(健康レポート第18回)。

また、歯周病のリスク因子として知られている喫煙も、同様に低体重児や未熟児出産のリスクを高めるので注意が必要です。喫煙の場合、ご自身で喫煙しなくても、身の回りにいる方の喫煙による受動喫煙でも、悪い影響を与えることが知られています(健康レポート第6回)。

また、胎児の時に、歯の芽ができ、乳歯の形成がされるので、お母さんが健康であることが、とても大切です。

妊娠中には、歯科治療の内容によっては制限されることもありますので、妊娠前に定期的な健診を受けられ、虫歯や歯周病の治療をされることが大切です。

《まとめ》
  1. 妊娠すると、つわりなど生理的なことで、お口の中の清掃状態が悪くなり、虫歯や歯周病になりやすい。
  2. 妊娠による女性ホルモンが、一部の歯周病菌の増殖を促すため、歯周病が進みやすい。
  3. 歯周病菌の出す物質が、低体重児出産と関係している。
  4. 虫歯菌は、お母さんから感染する。

以上のため、妊娠前に、定期的に歯科医院を受診して、虫歯や歯周病を治療することと、お口の中を清潔に保つことが大切です。

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