健康レポート

健康レポート第82回　『歯の変色について（3）』

前回までに、歯の変色の治療法について簡単に説明させていただきましたが、今回はその中の機械的に着色を除去する方法のうちのPMTC法を説明させていただきます。

この方法は、歯科医師や歯科衛生士の専門家が、専用の器具とフッ素入りの専用のペーストを用いて歯を清掃する方法で、虫歯や歯周病の予防管理を目的に北欧でシステム化され、広く欧米で普及している方法です。ただ単に着色を落とすことを目的とした方法ではありません。プロフェッショナルケアのスペシャル版です。

歯の表面には歯ブラシ等では落とせないし、薬液等も効きにくい汚れがあります。これは細菌バイオフィルムと呼ばれています。多種多様の細菌が複雑にからみあい生活しており、きわめて安定した集落を作っており、中まで薬液が効果を及ぼせない様な状態になっています。
PMTC法はこの細菌バイオフィルムを取り除く最も有効で効率的な方法と考えられています。

PMTC法によって得られる効果は、

�@ 磨き難いところのしこう歯垢が除去できる
�A 細菌バイオフィルムを破壊し、歯垢の再付着を防ぐ
�B フッ化物により、歯の再石灰化を促進する

による虫歯の予防、歯周病の改善、歯質の強化などが挙げられます。
写真の様な器具を使用して歯面を磨きます。